「飢えたライオン」などで知られる俳優・松林麗が長編初メガホンをとり、性暴力やDVの被害者を救済するシェアハウスを舞台に、心に深い傷を抱える女性たちの信念と連帯と葛藤を描いた群像劇。俳優を目指す斉藤乃愛(のえる)は、かつて映画監督から性暴力を受けた経験があり、そのトラウマを誰にも話せずにいた。乃愛は性暴力やDV、ハラスメント被害を受けた女性たちを救うためのシェアハウス「ブルーイマジン」に入居する。ブルーイマジンは住人たち全員が心の痛みを知っている場所で、乃愛はそこに集まってくる個性豊かな人たちとの交流を通して、自分の心の傷と初めて向き合えるように。やがて彼女はブルーイマジンの住人たちとの連帯を深め、勇気を振り絞って“声をあげるための行動”を起こすことを決意する。「樹海村」の山口まゆが乃愛役で主演を務め、「沈黙のパレード」の川床明日香、「ビリーバーズ」の北村優衣、「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」の新谷ゆづみが共演。
ブルーイマジン評論(2)
クラファンリターンのオンライン試写にて鑑賞
一方向からの作品にとられる可能性はあるが
佳代の友梨奈に向けた疑念?のカットや、
乃愛の弾に呟いた「男の人はいいよね」のカットに
決して一方向からでなく、事実や正しさ誤り への含みを持たせて
いたように感じたのだが、どうだろうか?
本作では田川が「完全な悪であるという事実」があったことで
観る側からすると乃愛や凛のこれからの道に
暖かい日が差すことを望めた。
性被害について、考えさせる作品。映画監督による事件とその復讐を、映画で描くという皮肉にも感じられるようだ。全体を通して、青色が感じられ、最後の記者会見シーンは気持ちが良い。